九ちゃん時報 「苦痛」と住民
笠間市に改善調停

茨城新聞 2010年4月7日


 笠間市が防災無線を使って時報代わりに毎日2回流す「上を向いて歩こう」などのメロディーが苦痛だとして、同市内の男性(47)が6日、市に運用改善を求め、笠間簡裁に調停を申し立てた。
 同市は旧笠間市域で正午と午後5時の2回、それぞれ約3分にわたって、笠間と縁の深い国民的歌手、故坂本九さんの曲のメロディーを流している。
 曲目は正午が「上を向いて歩こう」、午後5時が「見上げてごらん夜の星を」。市によると、時報に加え、緊急時の放送に備えた作動点検の役割も果たしているという。7年ほど前に地元の子どもたちから要望を受け、流し始めた。
 男性は同日、県庁で記者会見し、「正午に、さびしい歌詞を思いおこさせる『上を向いて歩こう』のメロディーはふさわしくない」などと指摘。「住民の精神に影響を与える音楽は放送しないでほしい。市には2007年以降、3度要望しているが改善されていない」などと訴えた。
 市は「申し立て内容が確認できていないので、コメントできない」としている。


home