自殺志願者感知し声掛け
多発場所に“防止”装置を

新聞 2009年12月16日(夕刊)


「どうなされましたか」― 。福井県坂井市の景勝地・東尋坊で自殺防止活動を続ける団体と電気工事会社が協力し、夜間に自殺しようとする人を赤外線カメラで感知し、自動音声で呼び掛ける装置を開発した。東尋坊など自殺者の多い場所に設置してもらい、自殺者減少につなげたい考えだ。

開発したのは同県敦賀市の「東電北陸」(刀根勝彦社長) と特定非営利活動法人(NPO法人) 「心に響く文集・編集局」(茂幸雄代表)。「自殺防止監視通報システム」と名付けた。

カメラががけ付近を歩く自殺志願者を感知すると、スピーカーから女性の声で「どうなされましたか」「人が来るまで待っていてください」と流れる。 同時に、見回り活動をしている同NPO法人の会員の携帯電話にメールで連絡する仕組み。すぐに駆け付けられない場合でも携帯電話を通して会員の声を流せるようにした。昼間は防犯カメラとしても使える。

「声を掛けることで、自殺を思いとどまらせることができると思う。福井県は東尋坊を抱えている。何かできないかずっと考えていた」と刀根社長。約八年前に産業廃棄物の不法投棄対策として防犯カメラを開発した際、当時、福井県警に勤務していた茂代表と仕事をしたことがあり、今年夏、刀根社長から茂代表に装置開発を持ちかけ、十月に完成した。 茂代表は「(設置すれば)大きな効果を発揮してくれると思う。全国各地の自殺多発場所で利用できる」と自信を見せており、今後、自治体などへの売り込みを本格化させる方針だ。製品の問い合わせは、東電北陸=電0770(21)3377= へ。


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