爆音とどろくやんばるの森
東京・府中市 遠藤幹子(65歳)

しんぶん赤旗 2009年10月16日


夜空に響くプロペラの爆音にびっくりしたように、N−4ゲートをくぐって、蛍が1匹飛んできた。ちょっと黄色みを帯びた優しい青色だった。

沖縄・東村高江の米軍ヘリパッド建設に反対する座り込みの支援に来た私たちは、台風接近とぶつかってしまったが、運良くやんばるの森の中で輝く星たちと対話することができた。が、静寂を破り爆音をとどろかせ、ヘリコプターが飛んできた。

ヘリの放つ光は、蛍の光とは大違いだ。夜9時近くだった。「こんな時間にも飛ぶのですか?」という私に、Aさんは、「11時ごろだって飛びますよ」と。

国は、爆音や墜落の危険に脅かされている住民を、「工事の妨害」だと訴えたのだ。何が「通行妨害禁止」の仮処分申請だ。妨害されているのは住民の方ではないか。

オバマ米大統領や政府関係者にも、基地近辺ですごしてみてほしい。絶滅危ぐ種が生息するやんばるの森や辺野古の海に、軍事基地を造ることが、どんなに愚かで、人間が安心して平和に暮らすことと、かけ離れていることが分かるだろう。


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