ハイブリッド車聞き比べ
静かな走行音"歩行の死角ミ"

東京新聞 8月6日(朝刊)


ハイブリッド車の走行音が静かすぎて歩行者に危険との指摘を受け、国土交通省は五日、視覚障害者ら四十人を対象に、走行音を聞き比べる体験会を東京都内で開いた。

各メーカーのハイブリッド車と電気自動車、ガソリン車が時速十〜二十ロキで走る脇で、参加者は車の音に耳を澄ませ、接近に気付くと手をあげる方法で進められた。安全対策を検討している国交省の有識者委員会がこの調査結果を参考にする。電気自動車の接近はほとんどの人が気付かなかった。

ハイブリッド車は電気モーターで駆動する低速走行や発進の際、音が小さい。低速時にチャイムやメロディーを鳴らす試作音が披露され、参加者は熱心に聞いていた。視覚障害のある男性(五九)は「試作音は聞き逃しやすい。低騒音の特徴を生かし、分かりやすい音を開発してほしい」と話した。


home