パチンコ店騒音落とせぬか
無職 山野知之(大阪市東住吉区 72)

朝日新聞 2009年7月25日(朝刊)


大阪市此花区のパチンコ店放火事件で23人の死傷者が出た。被害を大きくしたのは、まかれたガソリンが、合成樹脂などでできたパチンコ台に燃え移り、天丼まで一気に火が回ったこともあるだろうが、パチンコ店の騒音も影響したのではないだろうか。

玉の出る音、音楽、放送などパチンコ店の騒音は一般的に85〜90デシベルあり、会話が困難な機械作業場のレベルに当たる、という。店内がもっと静かであれば、客は熱中していても異変に早く気づき、すぐに避難できたかも知れない。

店内の騒音をカットするため、専用の耳栓まである、と聞く。現に京都市消防局は、翌日に市内のパチンコ店を緊急査察した際、耳栓をしている客の肩をたたいて火災発生を知らせる誘導方法を店に指導したほどだ。

日本人は音に寛大、いや、もしかしたら鈍感なのかも知れない。パチンコの機械を静かにすることは、技術的に難しいことではないと思う。


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