大音量出し街頭演説やめてーコラム「建設標」ー

長野市 TA (主婦・79)

信濃毎日新聞 2021年10月03日(朝刊)


近く選挙が行われますが、お願いがあります。それはスピーカーを使っての名前の連呼、政策を発しながら選挙カーで走り回ること、街頭演説などをやめてほしいということです。

広い空の下、病床にある人、昼間眠らなければならない職業の人々、「今は聞きたくない」という人たちも多いはずです。

一方的に、生活の中に侵入してくる音の押しつけは野蛮であり無礼です。公共空間においでは、止めるすべがないのです。

こう言うと、「表現の自由を奪う」という意見が出てきますが,これは内容のことではなく「手段」の問題なのです。政策を発表するには選挙公報の他、テレビの政見放送、演説会、インターネットなどが許されているではありませんか。

また候補者が一堂に集まっての合同個人演説会が長野市では実現しないのか。松本市ではとっくに行われています。多くの市民はじっくり政策に耳を傾けて投票先を決めたいと願っているはずです。もしどうしても街頭で何かを訴えたいのであればメガホンを使うか、肉声で。


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