朝日新聞 2019年08月12日(朝刊)


報道番組にBGMはいらない
主婦 ●● ●● (大分県 57)
民放テレビ局の報道番組を見ている時、非常に気になることがあります。特集コーナーでほぼ必ず流されるBGMや効果音。まるでドラマのような演出です。
特に犯罪や事故の場合、恐怖心やその当事者への興味をあおるためでしょうか。おどろおどろしいBGMが、アナウンサの言葉に重ねて流されます。
番組の作り手が主観で選んだBGMは、何をもたらすでしょうか。不安や恐怖心、あるいは好奇心をかき立て、例えば事件の場合、まだ犯人と決まっていない段階でも、視聴者の心に不要な予断と偏見を生みかねません。ことの真偽や背景が不明である時点でのBGMは、やめるべきではないでしょうか。
毎日のように起きている事件や事故を、番組を見ている時限りの感動をよぶため、あるいは視聴率を上げるための材料として扱うべきではないと思います。


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