東京新聞 2019年01月18日(朝刊)
年末、除夜の鐘が近所迷惑な騒音だとして物議を醸しているという報道をテレビで見た。果たして除夜の鐘は騒音問題なのか。私は疑問に思った。
除夜の鐘は、何百年という長い間、日本で受け継がれてきた慣習である。それを今「騒音だ」といって廃止してしまうことは違うように思う。日本の良き古き伝統を受け継いでいくことこそが、われわれのあるべき姿ではないのか。
世の中はグローバル化が進み、多様な文化の融合が見られるようになった。その一方で「日本らしさ」も大事なのでは、と私は投げ掛けたい。来年開催される東京五輪には世界中から選手や観客が訪れる。いかにして日本らしさを大切にできるかが、重要になってくるのだと思う。