東京新聞 2018年12月31日(朝刊)
31日社会面の「夜に鳴らない信号機」を読み非常に腹が立った。東大大学院在学中に失明した原子核物理学博士の栗原亨さんが、ラッシュを避けるため早朝通勤中、誘導音が鳴っていない赤信号の横断歩道で車にはねられ亡くなった悲劇に対してである。近隣住民への配慮で、視覚障がい者用の誘導音は午後七時から午前8時まで止めているというが、あまりにも身勝手すぎないか。深夜早朝など雑音の少ない時間帯に音を小さくするなら分かるが、止めてはならないだろう。交通事故や労災・病気などで、いつ自分も障がい者になるか分からない。否、誰でも高齢になれば徐々に障がい者になる。ハンディのある人々を、もっと思いやる共生社会にしなければいけない。