メトロ車内でBGM 日比谷線で試験放送

東京新聞 2018年01月30日(朝刊)


東京メトロは29日、日比谷線の一部電車内でクラシック音楽などを用いたBGMの試験放送を始めた。特急ではなく、一般的な通勤電車では国内初の試みという。乗客の反応を踏まえ本格実施を検討する。東京メトロは「快適な車内空間を演出したい」としている。

試験放送に使う電車は、昨年3月から日比谷線を走る新型の13000系。ショバンの「ノクターン」などのクラシック音楽3曲と、ヒーリング音楽3曲を日中時間帯の2往復で流す。13000系には高音質のスピーカーが設置され、車内放送設備の点検やイベント時に音楽を流せるようになっている。昨年7月、運行中に誤って音楽を流してしまったところ、好意的な意見が寄せられ、導入を検討するきっかけになった。

試験放送では、ボリユームを車内アナウンスの8割程度に設定。停車中ははっきり聞こえるが、電車の走行音が響くトンネル内では聞こえにくくなるレベルだ。

29日午後に乗り合わせた乗客の女性(37)は「この程度の音量なら邪魔にならない。地下鉄は景色が見えないし、癒やしの音楽を楽しめるのはいいと思う」と話した。
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