東京新聞 2014年2月5日(朝刊)
保育所や公園などの子どもの声を音量によって一律に規制する東京都条例をめぐり、都は4日、未就学児の声などを規制対象から除外する見直し案に寄せられた都民らの意見の結果を発表した。都に提出された134通のうち、見直し案への賛成意見は59%、反対は34%だった。
都は賛成意見が多かったことなどから、見直し案に基づく環境確保条例改正案を2月中旬に開会予定の都議会定例会に提出する。
見直し案への意見は1月13日まで約3週間、電子メールやファクスなどで募集した。都によると、134通の内訳は、賛意や共感が79通、反対の意思を示す内容が45通、その他の提案などが10通だった。
賛成意見では「子どもにとって声を出して活動することは心身の発達に大切」「そもそも子どもの声を騒音として扱うのはおかしい」などの指摘があった。一方、反対意見には「高音の奇声を発する幼児だからこそ、大勢になったときの音は耐え難い」「夜間勤務従事者の安眠が阻害される」などの声が寄せられた。
都が昨年12月に示した見直し案では、音量規制から除外するケースとして、保育所や幼稚園で未就学児、保育者が発する声、足音などを例示。音の大きさによる一律の規制ではなく、周辺住民が我慢できる限度を超えているかどうかで、発生源に指導、勧告する。