東京新聞 2014年6月19日(朝刊)
バルを名乗る酒場が最近目につく。店内が手狭でいささか騒がしいのはバルの性格上やむを得ないが、先日こんなことがあった。
座ったテーブル席は隣との距離約五十センチ。会話の一部始終が聞こえる。そのうち、反対席の男女四人が大声で騒ぎ始めた。しばらく我慢するも、その傍若無人ぶりはやまず、やむなく店長を呼ぶ。注意を促すと店長は「ここはバルですから盛り上がりませんと」と大声を擁護。「盛り上がりと大声は違う。はた迷惑な大声は他の客の気分を盛り下げるだけ」と反論したが、店長は大声組を注意しないので、こちらが店を出た。
本場スペインのバルでも大声は禁物。そんな客は即つまみ出される。せっかくのバルブーム。店の雰囲気づくりを心がけてほしい。