銀座線ご当地メロディー
東京新聞 2012年10月30日(朝刊)
利用客に愛着を持ってもらおうと、東京メトロは三十日から順次、銀座線の浅草駅など東京都内の四駅で、駅や街にゆかりの「ご当地メロディー」の発車合図を流す。JR東日本の蒲田駅(大田区)の蒲田行進曲などが知られるが、東京メトロ駅のご当地メロディーは初めて。浅草、上野の両駅は三十日から、銀座と溜池山王の両駅は三十一日から、いずれも始発から流す。
浅草駅のメロディーは、近くを流れる隅田川にちなみ滝廉太郎=写真右上=作曲の「花」を選んだ。上下線で混乱しないよう、一番線は「春のうららの隅田川」で始まる冒頭部分、二番線は第三フレーズの「櫂の滴も花と散る」の部分にした。
桜の名所・上野公園がある上野駅は、森山直太朗さん=同右下=の「さくら(独唱)」。銀座駅は女優高嶺秀子さん=写真左下=の出演した映画「銀座カンカン娘」の軽快な主題歌。溜池山王駅の場合、都心のビジネス街をイメージしたオリジナル曲となる。東京メトロ広報部の米谷誠一さんは「ご当地メロディーが流れる駅は利用客の満足度が高いとの調査結果を受けた」と話した。
ご当地メロディーは一九九七年、JR蒲田駅の採用をきっかけに全国に広まった。手塚プロダクションのあるJR高田馬場駅(新宿区)の「鉄腕アトム」、ソメイヨシノが開発された旧染井村のあるJR駒込駅(豊島区)の「さくらさくら」、東京ディズニーリゾートがあるJR舞浜駅(千葉県浦安市)の「イッツ・ア・スモールワールド」などがある。
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