登山の鈴はクマ出そうな所で
無職 本多 嘉吉(東京都調布市 65)

新聞 2012年8月24日(朝刊)


最近リュックサックにクマよけの鈴を付けて歩く登山者が多いです。北アルプスを7月に縦走した時も目立ちました。

40年ほど前、私に登山のマナーを教えてくれたリーダーは、鳥のさえずり、こずえを渡る風の音、川の音などを聞きながら登山を楽しむために、クマと出くわす危険のない所で鈴はつけるなと言いました。しかし中高年登山や山ガールのブームもあり、鈴をファッションのように楽しむ人が増えたのかもしれません。

私はすれ違う登山者に「鈴はクマの出そうな所でお願いします」と声をかけたら、どなたも快く鈴を外してくれました。中には「鈴を外すことがマナーだとは知らなかった」と話す人もいました。

山小屋では様々な鈴を土産用に売っていますが、マナーは教えません。山を愛する皆さん、鈴を付けるのはクマと出くわす危険のある所でお願いします。


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