階上の男児跳びはね音
「限度超」親に防止義務 地裁判決
東京新聞 2012年3月16日(朝刊)
東京都品川区のマンションで真上の部屋に住む男児が跳びはねてうるさいとして、階下の夫婦が騒音の差し止めなどを求めた訴訟で、東京地裁は十五日、「我慢の限度を超えている」として、男児の父親に一定以上の騒音を出さないよう命じる判決を言い渡した。
判決理由で前沢功裁判官は、夫婦が業者に依頼して騒音を測定した結果に基づき「男児が跳びはねたり、走り回ったりする音は生活実感としてかなり大きく聞こえ、相当の頻度であった」と指摘。配慮すべき義務を父親が怠ったと判断した。
夫婦が求めた慰謝料計六十万円のほか、妻が頭痛で通院した治療費や騒音測定の費用も請求通り支払うように命じた。
判決によると、夫婦は二〇〇六年三月ごろ、一階の部屋に入居。その後男児とその家族が二階に引っ越してきて、遅くとも同年五月以降、騒音被害が始まった。夫婦は男児が幼稚園児だった〇八年に提訴した。
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