日本代表 ブブゼラ対策 必死

東京新聞 2010年6月22日(夕刊)


World 2010 Cup
【ジョージ(南アフリカ)=小笠原寛明】

 サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、試合中、鳴り続けるラッパ形の民族楽器ブブゼラ。そのごう音は大会の象徴になっているが、声の連係が不可欠な選手には迷惑な騒音でしかない。日本代表も身ぶりで意思を伝えあうなど懸命に対応している。
 GK川島永嗣選手(27)は大声の持ち主で知られるが、「あれだけはどうしようもない」と半ばあきらめ顔。それでも腕を大きく振るなど「大きめジェスチャー」を心がけている。中盤の要、遠藤保仁選手(30)はプレーが中断するわずかな時間を活用。「スローインとかで止まったときに声を掛け合っている」そうで、プレー中も状況を知るため「首を振ってまわりを見るようにしている」という。
 一時は地元組織委員会が禁止を検討したブブゼラだが、客席では日本人を含む各国サポーターに拡大中。「これを吹けばスタンドと一体感が感じられるんだ」。南ア人のシルス・ピレさん(30)は自慢げに話した。


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